忍者ブログ

刻を継ぐ者まとめ

オリジナル創作『刻を継ぐ者』について用語や設定などまとめます。

ジハラータ国の伝承

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

ジハラータ国の伝承

昔話をしよう。
この広大な砂漠がまだ未開の地だった頃──国としての形もなく、オアシスに沿って集落が点在しているに過ぎなかった頃のことだ。
その頃は物資は乏しく、集落同士で争いが絶えず、また北の大陸からの侵略もあり混沌としていた。
そんな時代に、どこからか、鳥の翼を持つ一族が現れた。
彼らは戦闘民族だった。
 宙を舞って相手を翻弄し、傷ついて流れる血は変質して強固な鎧となった。
 そのため、戦いにおいて優位だったという。 
 一族は集落をまとめ上げ、北からの侵略を追い返し、砂漠に秩序をもたらした。
 人々の支持により国を築いて王となり、それ以降、平和な時代が続くこととなる。
 
 長い年月を経て、その血は徐々に薄まっていった。
 鳥人と呼ばれた翼も失い、今や見た目には我々と変わらないという。
 実際に血の鎧や背中の翼を見たという話は聞かない。
 どこまでが真実かは分からないが──ただ、そう言い伝えられている。
 
 今、砂漠には栄えてきた三つの国があり、互いに同盟を結んでいる。
 賢たる頭脳を指す双頭の鷹、狙ったものを逃さない鉤爪の刃、そして自由を表す鳥の翼──それが、それぞれの国のシンボルだ。
 
 かつて鳥人が王となったという、その国の名はジハラータ。
 自由の翼を掲げた王の一族は、鳥人の血を引く末裔として、今もなお国民から慕われている。
PR

コメント

プロフィール

HN:
大木シン
性別:
非公開

最新記事

P R